2025年6月徳島市議会での質問

※質問前に:6月から予定されていた給食費値上げ(1食30円・月約600円)は、地方創生臨時交付金の活用により保護者負担が解消されることになった。3月議会で求めてきた措置であり、歓迎する。

平岡やすひと議員 一般質問まとめ

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徳島市として小学校の給食費を無償化した場合の費用と予算比は?
中学校を無償化した場合は?

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・小学校無償化:約8億500万円(予算の約0.65%)
・中学校無償化:約4億6,200万円(予算の約0.37%)  
 ※令和7年度一般会計予算は1,244億円

平岡市議
平岡市議

昨年6月議会で徳島市は「小・中学校全学年一律での給食費無償化について国及び県に求めていくことが重要」と答弁している。
国が小学校の給食費無償化に動き出した今、この機を逃さず中学校の無償化(予算の約0.37%)に踏み出すことは、子育て家庭への強い支援になり、公約実現の大きな一歩となる。
鳴門市は「なるとまるごと子育て応援パッケージ」の一環として令和5年4月から中学3年生を対象に給食費無償化を実施している。
「できるところから少しずつ前に進む姿勢」が市民の信頼につながる。

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国が小学校無償化に動き出した今、徳島市として中学校の無償化に踏み出すべきでは?

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中学校の無償化には経常的に5億円程度が必要で、本市独自では非常に難しい。
国の全面的な財政支援により中学校でも早期に無償化できるよう、要望を続ける。

平岡市議
平岡市議

「国頼みの公約だったのか」と思われても仕方ない答弁。
鳴門市のようにできるところから実現し、一歩ずつ公約を果たすことを強く求める。

小・中学校への学校司書配置について
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第6次学校図書館図書整備等5か年計画における、学校司書配置の留意事項と配置目標は?
昨年度、徳島市の学校司書配置に割り当てられた地方交付税は幾らか?

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・留意事項:「学校司書が継続的・安定的に職務に従事できる環境への配慮」が必要とされている。
・配置目標:小・中学校等のおおむね1.3校に1名。
・地方交付税(基準財政需要額):市内45校分で令和6年度はおよそ5,900万円。  (ただし交付税は一般財源のため、使途は各自治体の政策判断による)

平岡市議
平岡市議

毎年5,000万円超の地方交付税が措置されているのに、徳島市には学校司書が1人もいない
県庁所在都市で学校司書未配置は青森市と徳島市のみ(青森市はモデル校で検討中)。このまま放置すれば、徳島市が全国の県庁所在都市で唯一の未配置都市になるおそれがある。
【他自治体の事例】
・鳴門市:平成27年から小学校13校・中学校5校全てに「図書館サポーター」(会計年度任用職員、報酬・交通費確保)を配置。
・阿南市:今年度6名の「図書館サポーター」(会計年度任用職員)を配置。図書管理・読み聞かせのほか担任の授業相談も受けており、教員の多忙化軽減に役割を発揮している。
 財源措置がされている分を使って、学校司書の適切な配置をするべきと考える。

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財政措置がされている地方交付税を活用して学校司書を配置すべきでは?

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今年度から「図書館サポーター」と名称変更し、要件を撤廃して間口を広げ、希望のあった小・中学校20校への配置を目指す。 (昨年度は2校に2人のボランティア配置だった)

平岡市議
平岡市議

改善は前進だが、配置目標(1.3校に1名)からはまだまだ不十分。
図書館サポーターは有償ボランティアで、賃金は交通費込み1日1,000円・年24日・1日3〜4時間。せめて徳島県の最低賃金980円(2025年時点)は確保されるべきと考える。
教員の多忙化・不登校増加という厳しい状況の中、保健室登校など多様な居場所づくりが重要
恐竜・昆虫・天文など特定分野に強い興味を持つ子にとっても図書室は大切な居場所となる。
学校司書の適正配置と学校図書館の充実に引き続き取り組むことを強く求める。

③ 不登校の児童・生徒の状況について
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令和5年度、徳島市内の不登校の児童・生徒は何人か?
すだち学級の利用者数とスタッフ数は?

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・令和5年度の不登校児童・生徒数:635人(小学生179人、中学生456人)
・すだち学級の令和5年度累計利用希望者数:88人
・スタッフ:指導員5名、相談員2名、スクールカウンセラー1名(常駐)

平岡市議
平岡市議

33年間教員を務めた立場から、635人という数字に事の重大さを感じる。
令和4年度→令和5年度で小学生が145人→179人、中学生が408人→456人と増加。
小学生の増加割合が高く、低年齢化の傾向が徳島市でも表れている。
全国で11年連続増加・過去最高(34万6,482人)の状況が背景にある。
「どうして行けないのか自分でも分からない」ケースも増えており、
学力・同調圧力などの過剰ストレスや学習指導要領改訂による忙しさも要因と指摘されている。

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遠隔地からすだち学級に通う子供はどのくらいか?
遠隔地の子への対策は?
第2・第3のすだち学級(適応指導推進施設)の増設についての考えは?

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・令和5年度:南部から29人、西部から24人がすだち学級を利用。
・今年度から西部地域の国府中学校に校内教育支援センター支援員1名を配置。
・すだち学級の増設については、関係部局と協議するなど拡充に向けて検討する。

平岡市議
平岡市議

通う子供の約3分の2が遠隔地から。市内どこにも不登校の子供はおり、すだち学級は求められている。
小学生は保護者の送迎の問題、中学生も南部・西部から自転車で約1時間かかる問題がある。
空き公共施設やコミセンの部屋を活用して遠隔地に居場所を確保し、すだち学級の職員が派遣される「分教室化」が第2・第3のすだち学級につながる。
フリースクールなど多様な受入れ場所の重要性も高まっている。
適応指導推進施設すだち学級のさらなる充実を求める。

④ 南海トラフ地震・津波への防災対策について
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徳島市の津波避難ビルは何か所か?野外の緊急避難場所は何か所か?
津波避難ビルや緊急避難場所を示す看板・表示の設置状況は?

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・津波避難ビル:706施設(令和7年5月末現在)
・野外の緊急避難場所:34か所
・表示:民間施設には正面入り口や通りから見えるところにプレートを取り付け表示。
  市が整備した避難場所には看板を設置。

平岡市議
平岡市議

「どのビルが津波避難ビルか知らない」という声が多い。工夫を凝らした表示の徹底を求める。
地元の津田町与茂田自主防災会では2019年・2022年に津田コミセンへの避難訓練を実施。
「コミセン2階屋上が緊急避難場所」「震度5弱以上で鍵保管庫が自動開錠される」ことや、実際に屋上へ上がる体験ができ、大きな意義があった。
連合体の津田新浜地区自主防災会連絡協議会でも各自主防災会・町内会ごとの訓練を奨励している。
こうした各自主防災会・町内会単位の小さな避難訓練を、徳島市として指導・奨励すべきと考える。

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野外の緊急避難場所の夜間照明の状況は?

(再質問)
市内の緊急避難場所・避難経路に夜間照明を増やすべきでは?
急斜面への高齢者・体の不自由な方向けの手すり設置は?

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・夜間照明(初問):民間指定場所への照明は所有者の了解を得て設置している。
・夜間照明(再問):今年度から自主防災連合組織への補助制度を新設。
 1連合組織あたり上限40万円で照明器具購入費・設置費を補助。
・手すり:土地所有者に協力を求め、引き続き安心して避難できるよう配慮していく。

平岡市議
平岡市議

(海陽町・宍喰津波避難タワーと弁天山緊急避難場所を視察)
・海陽町:発震から6分後に高さ10メートルの津波が来る地域。揺れている最中から逃げる必要がある。
・宍喰津波避難タワー:総事業費約1億7,000万円、RC造・高さ14メートル、面積240㎡・収容約480人。自家発電による夜間ライトアップが実施されている。
・弁天山:登り口に太陽光発電の掲示板、手すりのパイプ上にLEDライト(商業電力)、階段・斜面に太陽光型発光機(夜間自動点滅)を設置。日常的に避難経路を知らせる仕組み。
補助制度を各自主防災連合組織にしっかり広報し、活用が進むよう働きかけを。
申請を待つまでもなく、必要なところから徳島市が積極的に照明設備を設置することを求める。

⑤ 補聴器購入の公的補助制度について
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徳島県内で加齢性難聴による補聴器購入の公的補助制度を設けている自治体はどこか?
補助の上限額は?

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・上板町:令和7年4月から導入、上限3万円
・神山町:令和7年4月から導入、上限2万円

平岡市議
平岡市議

70歳を超えると約半数が難聴になり、外出・会話が億劫になり孤立・認知症リスクが高まる。
市民の声:「テレビの音で家族から迷惑がられる」「会話が減り家族の中で孤立した感じがする」。
6月10日に市民団体から3,500筆超の署名付き請願が提出され、新聞・テレビで大きく報道された。
全国では都道府県43・市町村464で補助制度が広がっている(赤旗新聞6月4日付)。
【現物支給の自治体】北見市・二本松市・宇都宮市・足利市・新宿区・江東区。
 生活保護受給者に現物支給は特に重要な助成制度。
【上限10万円以上の自治体】根室市・南相馬市・川俣町・葛飾区・千代田区・港区・台東区・刈羽村・中川村。
東京都:2024年に全国初の補聴器単独補助を開始。23区全てで助成制度ができており、
2026年までに都内全自治体への拡大を目指している。

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先進自治体の実情を分析・研究して、徳島市でも公的補助制度を導入すべきでは?

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扶助費など社会保障関連経費が増大する中、市単独の新たな個人給付制度の創設は非常に厳しい。 令和2年度から全国市長会を通じて国への財政的支援を要望しており、今後も続ける。

平岡市議
平岡市議

上板町(上限3万円・定員10名・予算30万円)、神山町(上限2万円・定員10名・予算20万円)は
徳島市の先駆け。制度を導入することで補聴器への意識が高まり行政への信頼も高まる。
税収・予算の規模を考えれば、徳島市でも制度導入は可能。
上板町・神山町の実情をしっかり分析・研究し、徳島市でも公的補助制度の導入を強く求める。
支援金額(2〜3万円、多くても5万円程度)は高価な補聴器購入にはまだまだ不十分。
制度拡充のため国も責任を果たすべき。市長会などを通じて国にしっかり働きかけることを強く要望する。

⑥ 物価高騰対策としての低所得世帯支援(国民健康保険)について
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徳島市の国民健康保険料は令和5年度で県庁所在都市の中で上から7番目と高水準。 物価高騰に苦しむ低所得世帯への何らかの支援をすべきでは?

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低所得世帯への支援は必要と考えているが、支援を行うことで 中間所得層の負担が増加しないよう、可能な範囲で検討していく。

平岡市議
平岡市議

米の値上がりに代表される物価高騰は、消費税10%が続く中、
低所得世帯ほど過酷な負担となっている。
経済的・社会的に弱い立場の人たちへの支援こそ政治の基本であり行政の役割
一般会計からの繰り入れなども含めた低所得世帯支援の具体策実施を強く求める。

  【まとめ・市長への要望】
平岡市議
平岡市議

補聴器支援を求める団体や保育士の待遇改善を求める保育所の保護者など、陳情の場でも市長との話し合いの最後は「今はお金がないんです」となっており、肩を落として帰られる方々を見送らなければならないことも多くあった。
厳しい財政の中でも市民の要望に応えている自治体の例として、給食費無償化の鳴門市、補聴器補助制度の上板町・神山町をお示しした
遠藤市長は市長選で4万8,000票余り・得票率6割近くの支持を得て再任。市民の支持と期待が遠藤市政の土台。
公約実現を真ん中にして粘り強く取り組まれることを期待しつつ、改善の一歩を踏み出す努力とその姿勢を示すことを強く求める。
日本共産党市議団はこれからも物価高騰に苦しむ市民の暮らしを全力で支援していくことを表明する。